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コンパイル|Word用(Mac向け)

Mac版のScrivenerで書いた原稿をコンパイルして、Mac版のScrivenerで読み込む手順を紹介します(Scrivenerの動作確認バージョン 3.3.6、Wordの動作確認バージョン 16.79)。

ルビと傍点の書式を保ったまま原稿をWordへ移すために、HTML形式を利用します。Word形式ではない点に注意してください。Wordで読み込みが完了したら、docx形式で保存し直してから作業を続行します。

手順1)Scrivenerで原稿のプロジェクトを開き、[ファイル]→[コンパイル…]を選びます。

手順2)「コンパイル対象」を「Webページ(.html)」へ変更してから、「フォーマット」に名前が「Word用」で始まるもののいずれかを選びます。ここでは例として、「Word用(章漢題、節ア)」を選びます。

手順3)コンパイルを実行します。ファイルの出力先を尋ねられるので、適当な場所に好みの名前で保存します。

手順4)好みのテキストエディタを起動して、手順3で出力したファイルを開きます。ここでは「mi」を使います。

→「macOS 用 日本語テキストエディタ mi

手順5)HTMLエンコードされている文字列をデコードします。「&lt;」を「<」へ、「&gt;」を「>」へ、それぞれ置換します。原稿中で使っていなければ、一括置換でかまいません。

手順6)HTMLファイルを上書き保存して、テキストエディタを閉じます。

手順7)Wordを起動し、手順6で保存したファイルを開きます。この時点で、ルビはルビとして表示されるはずです。

手順8)[ファイル]→[名前を付けて保存…]を選び、「docx」ファイルとして保存します。

※Mac版のWorddではこのまま作業を続けてもエラーにはなりませんが、Windows版ではエラーになります。理屈から言えばこのエラーは正しいと言えるため、この仕様が将来的にはMac版にも適用される可能性がありそうです。ここでも、トラブルを防ぐために、先回りしてWord形式として保存します。

手順9)傍点は斜体として表示されているので、傍点へ変換しましょう。[編集]→[検索]→[高度な検索と置換…]を選びます。

手順10)「置換」タブを選び、「検索対称」欄をクリックしてから、ウインドウ下端にある「置換」カテゴリーから「書式」ボタンをクリックして、[フォント…]を選びます。

手順11)「スタイル」の欄から「斜体」を選びます。「OK」ボタンをクリックしてウインドウを閉じます。

手順12)元のウインドウへ戻ったら、今度は「置換後の文字列」欄をクリックしてから、ウインドウ下端にある「置換」カテゴリーから「書式」ボタンをクリックして、[フォント…]を選びます。

手順13)「スタイル」の欄から「標準」を選び、「傍点」の欄から傍点を選びます。傍点は2種類あるので、好きなほうを選んでください。「OK」ボタンをクリックしてウインドウを閉じます。

手順14)検索する書式と、置換する書式を確認します。後者には指定していない設定が含まれることがありますが、「太字(なし)」のように、実際には影響しないものであれば無視してかまいません。「すべて置換」ボタンをクリックします。

手順15)置換が実行されたら、結果を確認してください。次の図は、さらに縦組みにするなどの変更をしたところです。

必要に応じて、見出し行の処理、縦中横、転換を示す行の記号の置換、行間の固定と調整、スタイルの登録などを行って、レイアウトを整えてください。これ以降はWordの操作になるので、ここではとりあげません。