2022/06/28、2022/07/25 いろいろ追記
「Scrivenerってどんなアプリ?」と興味を持った方のために、これまでの当サイトの記事と、書籍の試し読みを中心に、無料で読める情報をまとめました。
自分の目と手で確かめよう
Scrivenerの公式ユーザーガイドは、英語でレターサイズ900ページ以上あります。日本語訳すれば2,000ページくらいになるでしょう。
それほど機能が多いため、注目する機能にもユーザーごとに大きな違いがあります。そのためか毀誉褒貶が比較的激しく、絶賛する人もいますが、酷評する人もいます。旧バージョンのまま情報が止まっているか、誤解をしているか、そもそもウソをついてやろうという場合を除けば、誰もウソをついているわけではないのでしょう。
文章の書き方は本当にたくさんあります。職業柄、書き方の本や他人の原稿はたくさん読んでいますが、文章の書き方、ひいては書くことに対する態度というものは、これほど人によって違うものかと1冊ごとに思います。
ある人はこれがなければダメだと言いますが、別の人はどうでもいいと言います。Scrivenerが絶賛されても酷評されても、たまたま、その人のスタイルに合っていたり、外れていたりするだけだろうと思います。誰かがあれこれ言っていても「それ、あなたの感想ですよね」と思っておくほうがいいでしょう。
ジャンルや長さがどうであれ、Scrivenerに興味を持ったあなたは、なにかしらのものを書こう、あるいは、ものを書くことに興味があるはずです。そんな方が、人の言うことを鵜呑みにすべきではありません。もちろん、この記事も含めてです。自分の目と手で確かめることを強くおすすめします。
そもそもScrivenerとは
イギリスのLiterature & Latteという会社がリリースしている、長文作品向けの執筆用アプリです(だからといって、短編に不向きなわけではありません)。Mac版、Windows版、iOS版(iPhoneとiPad)があります。作品のファイルは共通です。
Scrivenerの特徴を3行で説明して
- 原稿を分割して扱えます →章節項もシーンも分けて組み替えを簡単に
- 書き手用のスペースがあります →集めた資料も自分専用のメモも本文中の覚え書きも集中管理
- 「コンパイル」でルールに従って自動加工 →章節項の番号を振ったり、字下げを統一したり
もうちょっと詳しく説明して
拙著『考えながら書く人のためのScrivener 入門 for Windows』(BNN)の試し読みで、第1章がまるごと読めます。Kindleを使っていなくても、Webページの「試し読み」でOKです。これでだいたいの特徴を把握できるはずです。
Windows版向けの書籍ですが、「1-1 Scrivenerの概略」はほぼOSに関係なく使えます。Macの方もまずこれをどうぞ。
Windows版については、当サイトにも5回シリーズのレビューがあります。
→「《詳報》Scrivener 3 for Windows(1/5)──はじめに」
Mac版については、『考えながら書く人のためのScrivener入門[ver.3対応 改訂版]』(BNN)は、第2章のアタマくらいまで試し読みできます。
開発元によるコンセプトビデオ
開発元がコアコンセプトをアニメーションで紹介しています。英語ですが、上の「1-1 Scrivenerの概略」を先に読んでいただければ、なんとなく分かるような気がしてくるでしょう。
→「Scrivener’s Core Concepts」(Vimeo)
ほかにも、公式で多数のチュートリアルビデオが公開されているので、英語に抵抗のない方はどうぞ。
実例を見たい
Scrivenerで書いた、筆者の著作のキャプチャを当サイトで紹介しています。
→「カテゴリー: 実例」
応用例として、「小説家になろう」をはじめとする小説投稿サイト向けのテンプレートも無料配布しています。これは「コンパイル」という機能を活用したものです。どんなことができるかという実例としてもどうぞ。
→「投稿サイト・連載小説用サンプルファイル v2.0.0 for Mac」
→「投稿サイト・連載小説用サンプルファイル v2.0.0 for Windows」
どんな人が使ってるの?
別記事へどうぞ。
当サイト独自の投票もあります。
使っている人の話を聞いてみたい
旧バージョン向けの書籍で、内容は2016年当時のものですが、『考えながら書く人のためのScrivener入門』(BNN)の試し読みで、SF作家・藤井太洋さんのユーザーインタビューが全文読めます。ご自身はすでに自主開発された環境へ移られたそうですが、氏の執筆スタイルを含め、Scrivenerに関して大変勉強になるはずです。
Mac版の解説書としては現行のメジャーバージョンに対応した『考えながら書く人のためのScrivener入門[ver.3対応 改訂版]』(BNN)の試し読みで、ミステリ作家・天祢涼さんのユーザーインタビューが全文読めます。こちらもやはり氏の執筆スタイルも含め、なるほどと思うことがたくさんあるはずです。
ちなみに、iOS版で収録した倉下忠憲さん、Mac改訂版に収録した千葉雅也さんのインタビューは、試し読みでは公開されていません。興味があればお求めくださいませ。
体験版を使ってみよう
全機能を起動日数の合計で1か月間使える体験版があります。詳細は別記事でどうぞ。
インストールした直後の環境設定の手順は別記事へどうぞ。Windows版の記事ですが、やることはほぼMac版と同じです。
→「Scrivener FAQ|Windows版の初回起動がわかりません」
Windows版で、表示が英語になってしまった場合は別記事をどうぞ。
→「Windows版 Scrivener、3.0.1リリース 要環境設定変更」
~ってできるのかな?
当サイトのFAQ記事をどうぞ。
縦書きについては
当サイトは広告でも絶賛工作でもなく、一介のユーザーによる非公式サイトですので、不向きな用途についても平気で書いてしまいます。買った後になって「思っていたのと違った」などと言わなくて済むように、一読をおすすめします。
サンプルないかな?
アプリにチュートリアルは付いてきますが英語です。当サイトで、書籍で使ったサンプルを配布しているのでどうぞ。
→「ファイル配布」
いくらするの?
ライセンスは買い切り制です。月間いくらというようなサブスクリプション制ではありません。
Mac版、Windows版、iOS版、それぞれを必要に応じて購入する必要があります。ただし、家族内使用であれば実質的に台数制限はありません。
Mac版とWindows版は、直販では$49(5,800円)、Mac App Storeでは5,980円です。
iOS版はApp Store扱いのみで、2,440円です。
なお、最近の為替レートを見ていると、円建ての価格は近い将来に値上げがあってもおかしくはないと思われます。
よし、買うぞ~っ!
直販版であれば、割引クーポンが使えるかもしれません。最新の割引クーポンは当サイトのニュースとしてご案内していますので、気が向いたときにアクセスしてください。
購入方法はこちらで。
解説書もどうぞ
アプリを買ったら、解説書もぜひどうぞ。電子書籍もあります。たいていのことはこれで解決すると思います。
あれ……困ったな……
当サイトには無料・匿名可のフォーラムも用意しています。お悩み相談もどうぞ。
→「フォーラム登録について」
マシュマロも開設しました。Twitterにアカウントがなくても送れる設定にしてあります。